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								| タラバエビ科(甘えびの仲間)の簡単目次 市場一般名と標準和名 ★は本ページ
 ●タラバエビ科のエビは今や人気抜群となっている。でも市場一般での呼び名と標準和名がしばしば混乱する。ここに対比表を作った
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								| タラバエビ科(Pandalidae)について◆ ■タラバエビ属、モロトゲアカエビ属、ミノエビ属、ジンケンエビ属など食用種が多い。
 ■代表的な食用種にボタンエビ、トヤマエビ(ボタンエビ)、スナエビ、モロトゲアカエビ(シマエビ)、ヒゴロモエビ(ブドウエビ)、ホッコクアカエビ(甘エビ)、ホンホッコクアカエビ(甘エビ)、ミノエビ、アカモンミノエビ、ジンケンエビなど多数。
 ■輸入されている種も多い。
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										市場一般名
 | → | 標準和名 
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										市場一般名
 | → | 標準和名 
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										ぼたんえび
 | → | トヤマエビ 
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										ぶどうえび
 | → | ヒゴロモエビ 
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										ぼたんえび
 | → | ボタンエビ 
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										流通しない
 | → | ブドウエビ 
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										ぼたんえび
 | → | スポットエビ(輸入) 
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										縞えび(しまえび)
 | → | モロトゲアカエビ 
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										甘えび(あまえび)
 | → | ★ホッコクアカエビ 
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										北海縞えび(ほっかいしまえび) | → | ホッカイエビ 
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										甘えび(あまえび)
 | → | ホンホッコクアカエビ(輸入) 
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								| 形態◆全体にほっそりして、全体に赤く、文様がない。 |  
								| タラバエビ属(Pandalus)について◆ ■代表的な食用種にホッコクアカエビ(甘エビ)、トヤマエビ(ボタンエビ)、ボタンエビ、ホッカイエビ(ホッカイシマエビ)、スナエビなど。
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										魚貝の物知り度(一般的には)/★★★★ これは常識
 魚貝の物知り度(現実的には)/
 ★★ 知っていたら達人級
 食べ方◆刺身/唐揚げ/みそ汁(汁)
 ◎非常に美味
 
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								| 大きさ◆■体長10センチを超える 
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								| 生息域◆ ■日本海から北海道、ベーリング海、アラスカ、カナダ西岸にまで棲息する。
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								| 生態◆ ■水深300メートルから1000メートルにまでの深海に見られるエビ。
 ■資源的にはタラバエビ科では比較的安定している。これはタラバエビ科でも本種を含むタラバエビ属(Pandalus)は抱卵数が多く資源が回復しやすい。
 ■春先に産卵して、メスが卵を1年近く腹にある足で抱きかかえて保護し翌年の冬に孵化放出する。
 ■雄性先熟。孵化した幼生はプランクトンとして漂い。小エビになって約5年から6年間オスとして成長する。オスとして成熟するには4年から5年かかり、交尾してからメスに性転換する。すなわち市場で見る大型の甘エビ(ホッコクアカエビ)は大きなものは総てメスなのだ。
 ■メスの産卵は2年ごとであり、卵を抱く期間が1年弱。市場でも抱卵しているのと抱卵していない個体を見るのはこのためである。
 ■小振りの甘エビで抱卵していないものはオスと言うこともある。
 
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								| 市場での評価・取り扱われ方◆国産、ロシア産が市場で見られる。値段は国産は高く、冷凍輸入されたものは安い。 
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								| ホッコクアカエビの基本◆ ■「アマエビ(甘えび)」として取り扱われる。標準和名を知る人は少ない。
 ■現在「アマエビ(甘えび)」として市場に流通するのは北大西洋でとれるホンホッコクアカエビと本種である。本種はホンホッコクアカエビと同種、もしくは亜種とされた時期があったが近年別種となった。
 ■新潟の甘エビ漁師に聞くとこの性転換前のオスがいちばん味がいいという。
 ■産地は鳥取県から北海道西部、噴火湾から根室。ロシアから大量に入荷してくる。
 ■もっとも漁獲量の多いのは北海道西岸。北海道での甘エビの漁獲高は全国での7割前後をしめる。
 ■主にエビカゴで、また底引き網でとるのだが、当然カゴ漁のものが鮮度もよく値段が高い。これはエビカゴでとったものは船の生け簀でいかし、出荷直前に箱詰めされる。値段からして底引きとエビカゴ漁では別物。
 ■活け、とれたばかりより、翌日の方が甘味は強い。
 
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								| 漁獲方法◆■カゴ漁/底曳網 
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								| 漢字◆■「北国赤蝦」、「北国赤海老」。 由来◆調べているところ。
 
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								| 呼び名・方言◆ ■「アカエビ(赤えび)」。
 ■「ナンバンエビ(南蛮えび)」。
 ■「アマエビ(甘えび)」。
 ■新潟県能生町では「コショウエビ(胡椒蝦)」。エビカゴ漁を営んでいる「太平丸」の船長さんにお聞きすると「甘エビは普通はナンバンエビ(南蛮えび)というがお年寄りなどは今でも胡椒えびという」との話。「南蛮」=「唐辛子」で赤くて細長い形に由来する。そしてこの唐辛子の古い呼び名が「胡椒」なのだ。九州で「柚胡椒」というのが柚と唐辛子であるのもそうだし、各地で唐辛子の古い品種を「●●こしょう」というのもこの名残だ。
 ■築地市場で「トンガラシ」、「トウガラシ」。
 ■築北海道、新潟、富山で大量にとれるので「トンエビ(屯えび)」。
 
 |  | ◆食べてみる◆ 生で食べるのがいちばん。柔らかく甘味が強い。
 能登半島でわっぱ(曲げ物で漆を塗っている容器)で石焼きの汁を食べたことがある。これはわっぱに本種と焼いた魚、野菜、水と味噌を入れたなかに熱した石を投げ込むもの。瞬時に沸騰してうまい汁になる。これをまねて我が家でも冷凍ものを使って汁などにするがいいだしが出て美味。
 最近よく見かけるのが唐揚げ。殻ごと食べられて、香ばしい。
 石川県金沢市では干物にする。これをあぶって食べる。煮干し代わりにも使う。
 ●本ページを作成にあたっては千葉県立中央博物館の駒井智幸先生のご教授していただきました。
 ●寿司に関しては寿司図鑑へ!
 参考/『原色日本大型甲殻類図鑑』(三宅貞祥 保育社)、『新 北のさかなたち』(北海道新聞社)、『魚河岸の魚』(高久久 日刊食料新聞社)、『新版 水産動物学』(谷田専治 恒星社厚生閣)
 ■私見
 ■がついたものは引用部、もしくは参考文献あり
 ●本サイトの無断転載、使用を禁止する
 
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								| 国産鮮魚の刺身は絶品。冷凍ものとはまったく別種の感がある。また冷凍ものでも大きな差があるのも甘えびならでは。 |  |  | 
				
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