6月はじめのどんちっちアジ
マアジがここまで脂ぎっていいんだろうか?

6月2日、待ってました「どんちっちアジ」である。
最近はマアジばかり食べているような気がするが、「どんちっち」には思い入れがある。
島根県浜田市、島根県水産技術センター、旋網船主のみなさんで作りあげてきた、ある意味傑作である。
脂質測定法を確立したり、奮闘努力の甲斐があったと思う。
あとはアジがどっさりとれてくれるのを待つのみだ。
さて、ボクの今季初ものはこの日の夜楽しんだ。
毎年書いていることだけど、「どんちっちアジ」は皮を剥いた途端に室温で溶け始める。
「泣いているのかい?」、なんて言いたいくらい濡れてくる。
舌に乗せたとき、最初は存在感を感じないのは脂が大量にあるためだ。
甘味というのは呈味成分だけではなく、溶けるという物理現象から来る。
甘いな、と思った後に、ちゃんとマアジの背の青い魚特有の強いうま味がくる。
味が途中で消えない。
殷々としてうまい。
半身で「松みどり」を正一合だけ飲んで、かなり気分が上昇する。
朝っぱらから続く微熱も消えてなくなる。
「どんちっちアジ」は薬だな。